住民票よりも実際に住んでいるかどうかがポイントです

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皆さんは、空き家と住民票の関係を考えたことがありますか?
漠然と自宅=住民票(住民登録)のあるところと考えている人が多いのではないでしょうか。
住民票は戸籍と並んで日常生活には欠かせない大切なものですが、
空き家との関連では自宅=住民票と単純に割り切るわけにはいかない事情があるのです。

1. 住民票とは?

日常生活で住民票、正確には「住民票の写し」を取得する機会は多くて、そのために訪れるのは通常は自宅のある市区町村の窓口になります。

運転免許証に記載されている住所や、電気・ガス・水道など公共料金の関係書類に記載されている住所は、
住民票に記載されている住所と一致するのが普通です。

つまり、住民票は住民の居住関係を公に証明するものなのです。日本に住んでいる外国人についても、現在は住民票がつくられています。

公に居住関係を証明するものですから、引っ越した場合は14日以内に異動を届け出る義務があります。
しかし、単身赴任や遠隔地への就学などでは、住民票の住所と事実上の住所が異なるケースは現実にはよくありますし、
例外として認められています。

ただ、田中康夫・元長野県知事が下伊那郡泰阜村の借家に住民登録を移したさい、長野市が異動を認めず、
裁判になって最高裁まで争われたような例もあります。

仮に認められても、事実上の住所と住民票の住所が食い違うと、選挙権や運転免許の書き換え、
確定申告などの手続きは住民票のある自治体がベースになるので、不便なことが起こります。

実際に住んでいるところが近ければいいのですが、遠隔地の場合はなおさらです。



2. 空き家の譲渡所得と住民票

相続した親の空き家の売却益に対する課税負担を低くするため、3,000万円の控除が認められる税制上の特例は、
空き家の発生を抑制する目的で2016年度に創設されました。

その条件は
➀被相続人(親など)が相続直前まで住んでいたこと
➁譲渡価格が1億円以下であること
➂家屋が現行の耐震基準に適合すること

--などで、相続した空き家が被相続人の生活の本拠だったかどうかが重要なポイントになります。
つまり、この特例では住民票は生活していた根拠とはならないのです。

この特例が創設された当初は、被相続人が老人ホームに入っていたケースでは特例の対象にはなりませんでした。
しかし、19年4月の改正で被相続人が相続開始時点で「要介護」だった場合など一定の要件を満たせば、認められるようになりました。


3. 空き家の定義と住民票

空家特措法では、空き家の定義について「1年以上住んでいない家、1年以上使われていない家」としており、
判断基準は人の出入りや電気・ガス・水道の使用状況などに置いています。税務署が行う税逃れにからむ調査でも、
電気など公共料金の実態や郵便物、勤務先に届けている住所、通勤定期券などから、実際にどこに住んでいるかを突き止めるそうです。

登記や住民票も参考にはされますが、決め手は住んでいるかどうかです。

総務省が5年ごとに住宅・土地統計調査を実施していますが、
2016年4月~17年9月の1年半の期間に72自治体が空き家の所有者の特定をどうやって行ったかを調べています。

それによると、1万1,500戸の空き家を調べて95%の所有者を特定しています。そのために確認した情報は23,000件。
この内訳は固定資産税が1万件、登記と戸籍がそれぞれ5,000件、住民票は3,200件でした。固定資産税関連の情報が飛び抜けて多いのは、
自治体による固定資産税情報の利用が従来は課税関連に限られていたのが、空家特措法の施行で可能になったためです。

空き家と住民票が必ずしも直結しないことを示す例でもあります。






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