空き家をデイサービスに活用する

公開

1.注目される空き家の在宅介護対応住宅への転用

日本創成会議の試算によると、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で、2037年には13万人程度の介護施設が不足する見込みであり、
政府試算では、2042年には約160万人の死亡者のうち47万人ほどが死に場所の定まらない「みとり難民」になると予測しています。

こうした中、政府は、2016年に空き家を活用した在宅介護・医療のインフラを整備する方針を掲げました。
空き家を在宅介護対応住宅へ転用し、要介護者を24時間見守れるようICT(情報通信技術)を使った高度医療システムの導入も進める予定です。
こうした在宅介護対応住宅の一部は高齢者向けデイサービスでの活用も想定しています。

2.空き家をデイサービスに活用するメリットは?

福祉政策に基づいた様々な政策上の助成を受けることができます。

デイサービスを開業するにあたっては、試行雇用奨励金、中小企業労働環境向上奨励金、介護基盤人材確保助成金、介護雇用管理助成金、
特定就職困難者雇用開発助成金、高年齢者雇用開発特別奨励金、若年者等正規雇用化特別奨励金といった様々な助成金を受けられます。

税制面での優遇も、介護関連施設のメリットで、主に固定資産税や所得税・法人税などが減額対象となります。

高齢者向け施設は一般的な賃貸物件と違い、郊外立地にも需要が見込めます。
通常は建築物に制限がかかる市街化調整区域において、高齢者向け施設であると建築を認める自治体もあり、
総じて「郊外物件にも可能性がある活用方法」と言えます。



3.空き家をデイサービスに活用するデメリットは?

介護施設は設備が良いというだけではうまくいきません。

現場で働くスタッフの質や、外部サービスの内容には、常に注意を払う必要があります。
サービス面の不満が出てしまうと、運営に深刻な打撃を与えます。トラブルを避けるためにも、
介護専門家によるアドバイスを受けながら開設する必要があるでしょう。



4.空き家を利用した介護施設ビジネスの例 ~茶話本舗(さわほんぽ)

茶話本舗は、空き家を介護ビジネスに利用し、小規模デイサービス事業を展開しています。

店舗は全国に788カ所近くあり、9割はもともと空き家となっていた戸建て住宅を活用しています。
空き家をオーナーから借り受けて施設にリフォームし、24時間365日夜間対応型のデイサービスを展開しています。
これまでの介護施設は、病院のようなイメージで敬遠されがちでしたが、茶話本舗の施設はもともと民家を改装しているため、
新しい環境に慣れにくいお年寄りが自宅と同じようにくつろげるようになっています。

茶話本舗で空き家にかける改修費用はほとんどが100万円以下で、新しい物件では10万円以下で済むものもあるとのことで、
従来よりも低コストでデイサービス事業ができている、とのことです。

また、アットホームの空き家バンクにも「全国の農地付き物件特集」として掲載されており、
詳細な内容を簡単に検索することができます。

5.全国にある空き家を活用したデイサービス

茶話本舗は小規模デイサービスの代表的な例ですが、全国では様々な事業者が小規模デイサービスを展開しています。
山口県山口市の福祉生活協同組合さんコープは、「総合・循環型地域福祉サービスモデル事業」の助成を受け、
大規模な農家住宅でデイサービスを発足しており、川崎市幸区のNPO法人楽は、鉄筋コンクリート造3階建ての1階店舗を活用して、
2006年より小規模多機能居宅介護をはじめています。

福祉クラブ生協・ワーカーズコレクティブでは、神奈川県で民家を活用した小規模デイサービスを数カ所展開しています。
千葉県木更津市、名古屋市南区、大阪市でも民家を活用した小規模デイサービスがあります。





 

 

空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。

 

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