農地付き空き家への移住者支援に力を入れる自治体が増えています

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2020年1月5日に地域再生法の改正が施行され、「既存住宅活用農村地域等移住促進事業」が創設されました。
農村地帯で増えている農地付き空き家の取得を容易にして、都会から農村地域などへの移住を促進するのが狙いです。

具体的には、この事業により
①農地付き空き家の取得を推進するため、下限面積・原則50aの引下げ手続きの円滑化
②市街化調整区域内で厳格に運用されている空き家の取得等(農家住宅を一般移住者が取得)の許可の円滑化
をはかります。

法律の文言はちょっと堅いのでわかりにくいのですが、農地は簡単に売却できると食糧自給率に影響するので、
農地法でかなり厳しく制限されています。

農地のまま売る場合は、相手は農業就農者でないとダメで、面積も一定の条件(府県では原則50a)を満たす必要がありました。また、農地を別の地目に変更して売ることにも、厳しい制限がありました。
しかし近年、これを緩和する法改正が行われ、制限を緩和する自治体が増えてきました。

1. 農地付き空き家の手引き

国土交通省が農林水産省と協力して2018年3月に発行した冊子で、
農地付き空き家を活用するための関連制度と取り組み事例を紹介しています。

この中で引用している「『田園回帰』に関する調査研究中間報告書」(総務省)によると、
都市部の住民の3割超が「農山漁村に移住してみたい」との意向を持っていることがわかっています。

若い世代ほど潜在的に高いニーズを持っており、移住希望者のうち34.8%が趣味として、
29.8%が生業として農林漁業への関心が高い傾向が示されています。

しかし、いざ就農しようとしても、農地と住宅の確保に苦労することが多く、
農地付き空き家への取り組みで解決すべき課題となっています。

こうした事情を背景に、地方自治体で競って実施されたのが、
農地についての農業委員会による許可要件である下限面積の引き下げです。

空き家バンクに登録する農地付き空き家については、特例として1a(100㎡)まで引き下げる自治体が増えており、
もっと大胆に引き下げるところもあります。

同時に定住支援スタッフによる支援やリフォームに対する補助金制度など移住者へのサポートを行う自治体が多くなっています。



2. 京都市の例

京都市の例を紹介しましょう。

同市では2019年10月から右京区京北地域を対象に、農地の下限を3,000㎡(一部地域1,000㎡)から1㎡に引き下げました。

主な条件は
➀農地に付随した空き家が「京都市北部山間移住相談コーナー」に登録されていること
➁農地の全てか一部が遊休農地であること、または現所有者による耕作や保全管理の見込みがないこと
➂空き家と農地の所有者が同一であること
➃空き家と農地をセットで取得(売買,貸借)し、3年以上継続して空き家に居住し,農地を耕作すること
--となっています。



3. 農地付き空き家物件

LIFULL HOME’Sの全国版空き家・空き地バンクには「農ある暮らし」として約400件の農地付き空き家が紹介されています。

また、アットホームの空き家バンクにも「全国の農地付き物件特集」として掲載されており、
詳細な内容を簡単に検索することができます。

4. 兵庫県・田舎暮らし農園施設整備支援事業

農地の売買ではありませんが、兵庫県が「『農』のある田舎暮らしを応援します」と銘打って行っている遊休農地と
都市住民を結ぶ二地域居住ニーズへの対応策。

遊休農地を家庭菜園や農園として利用を始める人に、農園施設整備や空き家・農林漁業体験民宿改修の経費の一部を助成します。

補助の対象者は
➀遊休農地等を家庭菜園など農園として利用する個人、団体
➁都市住民等に遊休農地等を農園等として利用させる県内の農地所有者
➂遊休農地等を農業体験ほ(圃)場等として活用する農林漁業体験民宿経営者

対象となる農地・空き家にはさまざまな条件が付けられていますが、
例えば農園施設整備で150万円以上かかる場合の助成額は75万円。空き家改修は上限が100万円。
農林漁業体験民宿改修の上限は150万円などとなっています。





 

 

空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。

 

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