横浜市の空き家対策とは？
公開
平成25年の調査では、横浜市の住宅総数は1,580,860戸、そのうちの空き家は178,050戸になり、空き家率は11.3％になります。
1．横浜市の空き家
空き家の内訳は、別荘あるいは普段の生活実態のない二次住宅は2,660戸、賃貸住宅は112,330戸、売却用住宅は10,460戸、その他の住宅は52,590戸になり、賃貸住宅が圧倒的に多い訳ですが、もともと賃貸住宅は、人に貸すための用途ですから多いのは当然なのかもしれません。
この空き家のうち、腐朽・破損のある住宅は35,830戸であり、空き家全体の20.1％を占めています。
腐朽・破損のある住宅はそのままでは住めないわけで、こうした住宅をどのように活用し対策をとっていくのか、
また、どのようにして増やさないようにしていくのかが、空き家問題の本質のように思われます。
2．空き家はなぜ問題なのでしょうか？
まずは、庭木や雑草が生い茂り庭が荒れると、日当たりが悪くなり、蚊やハチ・ネズミなどの害虫等が発生する原因になります。
また、建物が傷むことで、屋根瓦が落下したり、雨どいが外れる可能性が高まり、危険でもあります。
空き家は人の目が届かないため、不法にゴミを捨てられたり、不審者が侵入しやすい状況を作りだします。
近隣に住む住民にとっても、こうした空き家が増え続ければ、最後には街はスラム化し、治安にも影響していくことになります。そのため、空き家を放置しないような対策が必要になります。
3． 横浜市では、適正な管理を呼びかけている
1．所有者や管理者による建物の定期的確認
所有者や管理者の方が、定期的に建物の状況を確認し、除草、植木の剪定や建物の補修などをお行いましょう。
なお、地域の中には、高齢者の方へのサポートや、空家の見守りに取り組んでいるところがあります。
また、遠方にお住まいの方や、入院等でご自宅を長期に空けられる方などに代わって、
横浜市シルバー人材センター、民間企業、NPO法人などは、建物の管理や見守りを行っています。
2．連絡先の周知
ご自身の空家が所在する自治会や町内会などに連絡先を伝え、
何か問題が発生した場合に対応ができるようにしておきましょう。
3．登記手続
相続が発生したら速やかに土地・建物の登記手続きを行ないましょう。
4．空き家を活用しましょう
建物は、使わないと、老朽化が進んでいきます。
老朽化が進んだ建物は、修繕や改修する費用が大きくなり、いざ使おうと思っても使えないこともあります。
空き家となる期間を短くするために、賃貸や売買など市場流通にのせたり、
地域交流スペースや福祉施設などとして活用できるか専門家へ相談しましょう。
横浜市では、市内に空家を所有及び管理する皆さまが抱える様々な問題について、
専門家団体の相談窓口を無料で利用することができます。
なお、無料で受けられる相談内容は、各団体により取扱いが異なります。
5．空き家の活用例
これまで紹介してきました通り、横浜市ではさまざまな空き家対策を行っています。
空き家はうまく活用すれば、魅力ある家に生まれ変わります。ここでは、いくつかの活用例を紹介します。
◆「リトルファーム HOMMOKU もくり」
地域や社会の課題解決に取り組むボランタリー団体の活動を支援する 「かながわボランタリー活動推進基金 21」を活用し、
地域に暮らす子どもから高齢者まで誰もが気軽に立ち寄り穏やかに過ごせる居場所づくりを目指しています。
現在、空き家は改修中ですが、すでに庭を活用して、畑づくりを始めています。
◆「横浜市住まいのエコリノベーション補助制度(平成26年度)」
株式会社リビタは、青葉台の既存住宅を取得し、エコリノベーション補助制度を活用して、窓や床・外壁・屋根の断熱改修、
省エネ設備の設置、現代のライフスタイルに合わせた改修等のリノベーションを行い、改修した家を販売しました。
◆PRIME CONNECT 金沢文庫
横浜市立大学・京急グループ・金沢区は「環境未来都市横浜“かなざわ八携協定”」を結んでいますが、
その協定に基づいて、横浜市立大学の学生が空家調査や分析を実施し、空き家の活用について提案を行っいました。
この提案をもとに空きアパートのリノベーションを京急グループが実施しています。
メゾネットタイプ3部屋のアパートを、1階に3部屋、2階に5部屋と共用LDKからなるシェアハウスにしています。
空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。
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