空き家をもらう 2023年春版

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家や土地といった「不動産」は、財産的な価値があるものですが、最近では、無償譲渡を考える人が増えています。

その理由は、1. 固定資産税や修繕費用などの維持費がかかり、それらを払いたくない、2. 立地が悪く、駐車場にする、マンションを建てる、誰かに貸すなどの活用法が見つからない、3. 空き家を放置した場合、周辺住民に様々な迷惑を及ぼす可能性があり、近隣トラブルの原因になりかねない、4. 建物の老朽化等が進んでしまい多額の修繕費用がかかる、5. 都会で生活していて、遠隔地にある実家が空き家となり、適切に管理することが困難になっている、というものです。

具体的にはどんな場合に空き家を無償提供するケースが生じるのでしょうか?

田舎にある物件を両親より相続を受けても活用する予定がなく処分をしようとすると、建物の解体と不用品を整理する費用が土地売却価格よりも価格が上回って赤字になってしまう。

セカンドハウスとしてリゾートマンションを購入したが、今はほとんど使わないので売りに出したものの買い手がつかず、維持費ばかりがかかる状態になってしまっている。

といった例があげられます。

一方で、条件さえ合うのであれば、空き家をもらい受け、これらの物件を活用したいと考える人もいると思います。
ここでは、空き家を無償譲渡する際の注意点について紹介します


1. 空き家を無償で手に入れる方法

空き家を無償譲渡してもらうには、主に2つの方法があります。
親族や知人などに譲ってもらう方法と、市町村が空き家の売却、無償譲渡、賃貸の情報を提供する空き家バンクを利用する方法です。

どちらの場合も、不動産会社の仲介を挟まずに個人的な取引は可能ですが、素人同士の売買や譲渡に関する契約書は「宅地建物取引業法」に基づいた契約でない懸念があり、物件についてよく理解しないまま契約してしまう、お金を支払ったのに引き渡しや登記が進まないといったトラブルが起こる可能性があります。

なお、市町村は、宅地建物取引業法に抵触する可能性があることから、仲介業務は行いません。

結局、不動産会社に介在してもらい、しっかりとした契約のもとで売買や譲渡をしてもらうのが無難です。



2. 無償譲渡のリスク

無償譲渡される空き家は、基本的に売りにくい空き家です。
売りにくい理由には、自殺や火災、殺人事件などが起きた事故物件、幅員4m以上の道路に2m以上接する接道義務を満たしていない、家が傾いているなどの大規模な修繕を必要とする、公共交通機関にアクセスしにくい、幹線道路から離れている、周辺にスーパーなどの商業施設がない、隣家が遠い、といったことがあげられます。

無償譲渡での空き家の取得には、何かしらのリスクがあると考えるべきで、それらのリスクを充分に把握した上で取得するようにしましょう。

無償譲渡だからと言っても税金は発生します。
税金には、個人から資産を譲り受けたときに発生する「贈与税」、土地や家屋の売買や贈与、交換、建築を行ったときに発生する「不動産取得税」、毎年1月1日の不動産の所有者に対して掛かる市町村税である「固定資産税」、所有権の移転登記するときに発生する「登録免許税」があります。

また、移転登記を司法書士に委託する場合、委託報酬も必要となります。


3. 空き家無償譲渡の検索

インターネットで検索するとホームページで無償もしくは低額で販売している空き家を紹介していることがわかります。
以下は代表的な空き家検索サイトになります。

みんなの0円物件:0円都市開発合同会社(英語表記 Zero Estate,LLC)
https://zero.estate/category/knowledge/trends/
空き家情報提供サイト:公益財団法人不動産流通センター
https://www.fudousan.or.jp/akiya/
田舎暮らし物件の総合サイトビギンズ
https://www.inaka-chintai.com


4. まとめ

条件さえ整うのであれば、空き家の無償譲渡は、譲り手にとっても受け手にとってもメリットのある手段になります。

無償譲渡といっても税金や家の管理費用といった維持費がかかるので、受け手には将来を見据えた慎重な判断が求められます。
また、譲渡契約は、仲介料はかかるものの不動産会社の仲介のもとで契約した方が無難です。





空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。

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