日本の空き家は海外で注目されている!?
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「空き家」をネット上で検索できる和英辞典で引いてみた。
1.「空き家」を英訳すると・・・
いくつかの訳語が出てきた。
「Vacant house」と「Unoccupied house」は共に「だれも住んでいない家」ということになるだろうか。
これなら不動産物件として入居可能な「空き部屋」という響きに聞こえる。
一方で、「Abandoned house」となると廃屋と呼んだ方がよさそうだ。
この「Abandoned house」をキーワードにネット検索してみると、結構な数のタイトルが並ぶ。
内容を見てみると…英字新聞の記事や、英語が母国語の不動産業者が英語で発信している。
日本の「空き家」に興味を持つ外国人読者は、そこでどんな情報を得ているのだろうか。
2.日本では空き家が「タダ」で譲られている?
ふと目に留まった「Wanna Live in an Abandoned House in Japan? Here’s Why It’s Not Really Free」というブログでは、
様々な場所に散らばっている情報がコンパクトにまとめられている。
ここから得た情報について私見を述べてみたい。
まずこの記事は、CNBCやCNNで「日本では空き家がタダで譲られている」と報道されていることに触れている。
「家をタダでお譲りします」という文言が見られるサイトは「家いちば」であろう。
頻繁に物件が更新されているところを見ると、成約率は相当高いのではないかと思われる。
ここで注目したいのは、家を手放そうとしている売り主が、祖父母や両親が暮らした家への想いを自分の言葉でコメントしていることだ。
さらに、空き家が増えている主な要因を少子高齢化と日本人が中古より新築物件を好む傾向にあること。
親世代から相続した子供の世代が職場近くですでに居を構えており、将来性の見込めない地方の実家がお荷物になっていることであると分析している。
もとはといえば、戦後の住宅政策と経済発展にともなう労働市場の変化により都市部へ人口が移動したことと地方の過疎化に原因があるが、政策は遅々として進んでいない。
空き家がどんどん増え続ける一方で、都市部では新築マンションも市場に投入され続けている。
現実に政策が追い付いていないのが「空き家」問題の現状だ。
そして「タダ」で売り出されている物件が実は「タダ」とはいかないのは、なぜだろうか。
多くの「空き家」物件が長い間放置された結果、そのままでは住めずリノベーションが必要であること、
取得した物件の維持管理費、そして固定資産税等の支払い義務が生じることなどが述べられている。
さらに耐震基準が定められた以前の建物については耐震工事が必要であるなど懇切丁寧な説明があり、自治体から、一定の基準でリノベーション費用など金銭的援助があることも載っている。
3.日本を愛する外国人のためにも多言語化が必要
全国の空き家バンクのサイトが紹介されているが、周知のとおり自治体が運営しているこれらのサイトはすべて日本語である。
しかも、民間のサイトに比べて物件情報は限られており、現物を見なければ状況はわからない。
自治体が空き家対策に本気で取り組もうとするなら、サイトの充実と多言語化は必須であろう。
日本を愛する外国人の多くが様々な規制や負担をクリアして、地方の「空き家」を定住先に選ぶことで、
地方創生につながる未来に期待したい。
空き家なうでは今後も空き家に関する情報や体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。
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