人口、世帯数ピークの過ぎた日本で起きる「空き家」問題

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日本では、既に人口も世帯数もピークを過ぎており人も家族も減っていく時代に突入しています。

国税調査などによると、15歳以上65歳未満の生産年齢人口は、
1985年の8254万人をピークに、2015年には7682万人となり減少し続けています。

また、このまま人口減少が続くと、
生産年齢人口は2050年には5001万人に減少するとの予測となっています。

不動産を購買する層は、まさに、この生産年齢人口に当たる人たちであり、

日本の不動産市場は、2050年には2015年より35%減少していることになります。

つまり、2015年に住宅ローンを組んで家を買った人たちが、完済する35年後の2050年に住宅を売却しようと思っても、
2015年より35%も減少した不動産市場で買い手を探さなければならないということになります。

言い換えると日本の住宅需要は減り続け、将来に渡って「空き家」は増え続けていくと予想されます。

1.日本で進む土地の二極化

日本の人口減少は、2020年の時点でも起きています。
その結果、人は、利便性の高い地域や産業が発達しているエリア、
つまり、首都圏に集中し、地方は人口減少が進んでいる状況です。

今や、首都圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)、
愛知県・福岡県・大阪府の7都府県しか人口は増加していません。

その中でも、特に東京都の人口は21年連続で増え続けており、
その増加は、他府県と比較しても突出しています。

また、利便性を求めて都心回帰の流れが強まっており、
都心の不動産価格は上昇する一方、郊外住宅は地価が下落しつづけています。

かつての人口の増加している日本では住宅や土地は資産になったのですが、

2020年時点では、土地と住宅の資産価値は、その場所が都心にあるとか、
外国人に人気がある一部のリゾート地域であるとかの特殊な事情がないかぎり、かなり落ちていると考えられます。


2.増え続ける空き家率

総務省は2019年4月26日、2018年度の住宅・土地統計調査の速報値を発表しています。

この調査結果によると、住宅総数は6,242万戸と増加を続けており、
そのうち、空き家数は846万戸となっており、空き家数を住宅総数で割った空き家率は13.6%と過去最高となっています。

空き家のうち、
賃貸用の住宅が431万戸(50.9%)
売却用の住宅、29万戸(3.5%)
二次的住宅、38万戸(4.5%)
その他の住宅、347万戸(41.1%)となっています。

住環境の悪化に関わり問題となるのは、「その他の住宅」に分類される空き家です。

この中には「建て替えなどのために取り壊し予定の住宅」もあるものの、基本的には使用目的がはっきりしない住宅で、
廃墟や所有者不明の家屋が含まれます。

空き家率の高いエリアは、
甲信地方(山梨県・長野県)や四国地方(徳島県・高知県・愛媛県・香川県)、
その他和歌山県・鹿児島県・山口県・栃木県となり、

低いエリアは、関東地方(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、沖縄県、愛知県、福岡県となります。

ただ、最も空き家率が低い埼玉県でも10.2%であり、空き家問題は全国的な課題となっています。

3.空き家増加の主因は住宅の増加

空き家が増えている大きな原因は、人口減少時代にも関わらず住宅の供給が止まらないことです。

中古住宅の取引が増えてきたとはいえ、まだまだ新築住宅の売買が盛んなのが日本の実態です。

活用できる潜在的な中古住宅の多いことも指摘されており、建設的な需給バランス調整が求められています。

最も空き家率の低い埼玉県でさえ、空き家率は10%を超えています。
この空き家率をいかにして抑えていくかが、日本の将来像を左右するといっても過言ではありません。

4.空き家対策も現状では成果なし

空き家の増加が止まらない日本の住宅事情ですが、国や自治体もただ傍観しているわけではありません。

不動産事業者、物件情報サイト運営事業者、NPO法人なども含め、税制改革や財政支援、
空き家サービスなどさまざまな空き家対策を行っています。

例えば、空き家対策特別措置法の施行や空き家バンクの創設、古民家の有効活用、民泊活用など多くの試みなどです。

特に象徴的なのが、著しく老朽化した住宅の所有者に対して
自治体が修繕や取り壊しを勧告したり解体したりできる2015年施行の「空き家対策特別措置法」です。

この特措法に基づき、勧告した物件は2018年10月までで700件を超え、
取り壊しの行政代執行を行った物件は約120件あります。

ただ、所有者不明で解体費用が事実上自治体負担となるなど財政面のハードルもあり、大きな成果は現状期待できません。
結局、抜本的な住宅行政の見直しが必要と思います。

つまり、中古住宅の活用に対するより強力な優遇政策、
新築住宅に対する種々の優遇政策の抑制や撤廃といった根本的な見直しをおこない、
中古住宅を活用する方がより有利となるような政策を打ち出していく必要があるのではないでしょうか。





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どうぞお楽しみに。

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