空き家が省エネ物件に?太陽光発電を設置しよう
公開これまでの記事では、「賃貸に出す」「シェアハウスとして貸す」「民泊登録する」
…など、誰かに利用してもらうといった事例を紹介してきましたが、
今回は、「太陽光発電システムを設置する」という活用方法を紹介しましょう。
1. メリット
設置する家屋の屋根の広さ、向き、築年数等の条件によって、設置が難しい場合がありますが、
設置できれば空き家のため発電した電力をほぼ売電に充てられます。
空き家に太陽光発電を設置するメリットは、
- 空き家に付加価値がつけられる
- 売電での利益を得られる
- 補助金が受けられるケースがある
- 環境に優しい(CO²削減や原油の節約に)
- 賃貸に出した場合等に起こる借り手とのトラブルがない
補助金は国によるものは終了してしまいましたが、地方自治体の補助金はまだ受けられるものがあります。
例えば、東京都足立区では個人の住宅の場合、上限24万円まで補助金が下付されるとなっています。
(ただし、足立区に住民登録があることが前提です。)
2.デメリット
一方で設置することのデメリットは、
- 初期費用が高額
- 空き家の耐用年数を考慮しなければならない
- 設置してしまうと空き家を自由に取り壊せなくなる
- メンテナンスが必要
- 雨漏りの原因になることがある
- 買い取り制度の見直し
確かに初期費用は高額ですが、10年前には800万円くらいかかっていた設備は、
現在では150~250万円(1kw当たり40万円弱くらい)で取り付けができるようになっています。
また、屋根に取り付ける工事の際に、屋根が損傷して雨漏りすることもあるようです。
見積もりは複数の業者に作成してもらい、信頼のおける業者を見極めることが肝要です。
そして現在は国の政策によって買い取り制度が設けられていますが、
設置価格が年々低下していることを考えると今後の政策転換の可能性はゼロとは言えません。
3.設置で見込める収益
2019年現在の売電価格は25円/kw前後です。
10年前の価格・48円/kwから年々減少していますが、初期投資が安価になり、
性能もアップしていますので、収支で考えるとさほど変わらないようです。
何より、初期費用が抑えられてきたことで設置のハードルが低くなりました。
発電量は1kw(ソーラーパネル約4枚)当たり少なく見積もっても、1,000kwhです。
5kw分のパネルを設置するとして、5,000kwh。
2019年の売電価格は約25円ですから、年間 125,000円の売り上げということになります。
(参照 「太陽光発電の発電量はどれくらい?発電量の計算式を1日あたりまで詳しく解説!」ソーラーパートナーズ)
- 初期費用・・・180万円(工事費込み・5kwh ソーラーパネル20枚設置)
- 年間売電額・・・125,000円 (1kw当たり年1,000kw発電×5kw×@25円)
- 180万円÷125,000円=14.4年
簡単な計算上、設置後約14年で元が取れ、その後は利益になります。
また、以上の計算は年間の発電量を少なく見積もった場合です。
実際にはもっと多く発電できるようです。
4. 空き家を解体して、太陽光発電を備えた賃貸住宅を建てた事例
中国地方のとある空き家を相続された方は、まずそのまま売却する方向で買い手を探しました。
しかしなかなか見つかりません。
解体するにしても費用がかかりますし、土地だけになると控除がなくなり、固定資産税が高くなります。
それに更地にしても必ず売れるという保証もありません。
結果、空き家を解体し、大容量の太陽光発電を備えた賃貸住宅を建てました。
そうすることで家賃収入が得られますし、もし借り手がみつからなくても売電で利益を上げられます。
賃貸の場合、入居率が65%を下回らなければマイナスにはならないそうです。
この方のケースでは、空き家を「解体→新築」とした大がかりな例ですが、
そのまま空き家に発電システムを取り付けて、賃貸に出さなくても「発電⇔売電」といった仕組みで
収益をあげることも可能です。
メリット・デメリットをよく検討して、自然からの贈り物を最大限に活用しましょう。
空き家なうでは、今後も空き家・空き地の有効活用をご紹介していきます!
お楽しみに。
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