2020年、オリンピックや記録的な出生数減で空き家はどうなる?

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2020年。
いよいよ東京オリンピック開催年となりました。
ここで、空き家に影響する話題を見ていきましょう。


1.空き家1,000万戸の衝撃

「2020年、全国の空き家は1,000万戸を超える」と話題になった「空き家問題~1000万戸の衝撃」(祥伝社、牧野知弘著)が
出版されたのは、2014年7月。

牧野氏は翌15年8月には「2020年マンション大崩壊」(文春新書)を出版しています。
また、野村総研は2018年6月のフォーラムで、2020年より2年早い18年には空き家は大台を超え1,026万戸、
空き家率を16.1%と予測していました。

そして、19年4月に総務書が公表した「住宅・土地統計調査」によると、18年の空き家は846万戸、
空き家率は13.6%にとどまりました。しかし、いずれも過去最高を更新しています。

野村総研は、空き家特措法の施行など国を挙げての空き家対策により除却戸数が急増したのが原因とみて
「18年の空き家率13.6%を今後も維持するには、新設住宅着工戸数と同等か、それ以上の除却や用途転換が必要」
と分析しています。

つまり、短期的には空き家の急増は避けられるとしても、長期的な増加リスクはなくなっていないとみているわけです。



2. 東京オリンピック

2020年に空き家は1,000万戸を超えると予測された理由の1つが、夏の東京オリンピックによる特需の反動です。
晴海に選手村が建設されていますが、オリンピックが終わって選手村の役目を終える、
その跡地には総戸数5,632戸・人口12,000人という巨大なマンション街「HARUMI FLAG」の建設が始まります。

HARUMI FLAGは、東京駅から3.3km、三方を海に囲まれ、東京湾の眺めが抜群というのがセールスポイント。
すでに販売が始まっており、人気は上々です。

4つある街区のうち「SUN VILLAGE」の事前案内会が1月11日から始まっています。最多販売価格帯は6,400万円台。
入居は23年春の予定です。
大規模なタウンの登場が空き家の増加に直結するわけではありませんが、首都圏では老朽化の進む中古マンションの増加、
少子高齢化に伴う空き家の増加という基調は続きます。

これに加えてHARUMI FLAG登場の圧力は無視できない、都内最大のプロジェクトなのです。



3. 早まった年間出生数90万人割れ

厚生労働省の人口動態統計によると、2019年の出生数は86万4000人と90万大台割れの見通しで、
1899年の統計開始以来初めての出来事。

これを映して、人口の自然減は51万2,000人と、初めて50万人の大台を超える見通しなのです。
これは鳥取県の人口並みですから大変です。国立社会保障・人口問題研究所が2017年に行った推計では、
出生数は2019年が90万4,000人、21年が86万9,000人ですから、大台割れは2年も早くなった勘定です。

過去の出生ピークは1949年の269万人。1947年~49年生まれが「団塊の世代」と呼ばれています。
また1971年~74年生まれは「団塊ジュニア」と呼ばれ、73年には209万人が生まれています。

この団塊ジュニアが出産年令を過ぎて、縮小再生産につながっていくのです。
出生数の減少は、戦後最少といわれる結婚の減少につながり、婚姻率は1,000人あたり4.7組と過去最少。
世帯数の減少が空き家の増加を招くという負のスパイラルに陥っています。


4. 住宅省エネ基準の義務化見送り

空き家の2020年問題の1つとして一時よく引き合いに出されたのが、2020年に予定されていた住宅省エネ基準の義務化。

「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)によるものですが、一般の居住用住宅については
「適合率が低い」という理由で先送りになったのです。地球温暖化対策が待ったなしの状況で「なぜ?」との批判がありました。

しかし、空き家の増加という観点からみれば、ブレーキ役を果たしたともいえます。

空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。

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