課税情報が空き家の利活用に役立っています

公開


空き家問題がクローズアップされてから、空き家にも固定資産税・都市計画税がかかること、
そして空き家を放置しておくと固定資産税などに適用されている減免措置がなくなることがあるのも、
広く知られるようになってきました。


1.課税台帳の情報が空き家の利活用に役に立つ?!

では、この税金を納める義務のある人、納税義務者の詳細な情報が載っている課税台帳の情報が、
市町村の空き家の利活用に関する取り組みに大いに役立っていることを、ご存じでしたか?

総務省が93自治体を対象に実施して2019年1月に公表した「空き家対策に関する実態調査」によると、
空き家所有者の特定に固定資産税情報の活用が大きな効果をあげている実態がわかりました。

対象の72自治体・1万1563戸について、空き家特定のために活用した情報の内訳は、固定資産税情報が約1万件でトップ。
次いで登記簿によるものが約5000件、戸籍が約5000件、住民票が約3200件。95%に当たる1万989戸の所有者を特定しています。

固定資産税情報が圧倒的に多いのは、登記簿では相続時に更新されず所有者が不明になるケースが非常に多いことが理由です。

土地と家屋の課税台帳は登記簿をベースにしていますが、登記されていない所有者にも納税義務があり、
市町村の地道な努力により、登記されていない納税義務者の情報が「補充課税台帳」に登録されています。

これが空き家の特定にも威力を発揮しているのです。

課税基準時の1月1日に登記をしていない不動産への課税は「不当」として訴えた裁判でも、
最高裁は課税を認める判決を出し、原告が敗訴しています。


2. 課税情報は個人情報ではないのか?

「課税情報は個人情報だから、市町村は勝手に利用できないのでは?」との素朴な疑問が当然出てきます。
この点については2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」第10条に、
こんな規定があり可能になりました。

『市町村長は、固定資産税の課税その他の事務のために利用する目的で保有する情報であって氏名その他の空家等の所有者等に関するものについては、この法律の施行のために必要な限度において、その保有に当たって特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる』

また、国土交通省が2018年6月に「空き家所有者情報の外部提供に関するガイドライン」を出しています。
これによると、この時点で空き家の利活用に取り組む市町村は580にのぼり、
残りの自治体もほとんどが検討中であることがわかっています。

このうち空き家所有者情報の民間事業者への提供を進めている市町村は50程度あるとしています。
空き家の利活用を進めるには、行政からの情報提供だけでは不十分で、市町村と民間事業者との連携が所有者に安心感を与え、
市町村の負担軽減にもつながるからです。


3.注意するべき空き家の税金

土地・家屋にかかる固定資産税は1月1日現在の所有者が納める税で、税率は1.4%。
都市計画税は市街化区域内の土地・家屋にかかるもので、税率は0.3%。

小規模住宅用地に対する固定資産税・都市計画税の軽減措置とは以下のようなもので、
空き家を放置して特措法による特定空き家に指定されると、特例の恩恵を受けられなくなります。

■固定資産税

  •  200m2以下の部分(小規模住宅用地)→ 課税標準の6分の1
  •  200m2超の部分(一般住宅用地)→ 課税標準の3分の1

■都市計画税

  •  200m2以下の部分(小規模住宅用地)→ 課税標準の3分の1
  •  200m2超の部分(一般住宅用地)→ 課税標準の3分の2

4.まとめ

「所有者の同意を得る」という条件が前提にありますが、課税情報を行政が空き家対策に利用できるようになり、
個人情報保護法や地方公務員法、地方税法などの制約をクリアできたのは空き家特措法によるものです。

2017年から始まった「全国版空き家バンク」も、こううした背景があって可能になりました。

空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。

●空き家オーナー様必見!空き家見廻り隊●

空き家を持っているが、場所が遠くてどうなっているか心配。
実家を相続したが、草ボーボーだとご近所の目が…
無人の実家の郵便受けがいっぱいだと、放火されそうで怖い。
など空き家の所有者として心配事はたくさんあります。

そんな悩みの解決にナビットの「空家見廻り隊」をご利用ください!

詳しくはコチラ

あわせて読みたい