尾道空き家再生プロジェクト

NPO法人尾道空き家再生プロジェクトの取り組みが、先進事例として評価されています。
尾道市は高齢化が進んで、空き家の発生数は右肩あがりの状況です。
まずは和製ガウディ」として親しまれていた旧和泉家別邸を再生することからこのプロジェクトはスタートしました。

空き家単独で再生を目指すのではなく、他の5つの視点とかけ合わせるという考え方のもとに、空き家再生を考えていきます。
5つの視点とは、コミュニティ・建築・環境・観光・アート です。

1.旧和泉家別邸

旧和泉家別邸は歴史ある港町尾道市の特徴でもある、駅の裏側に広がる傾斜地に建てられた昭和初期の建物で、
当時流行した洋館の建築様式を取り入れています。

小さな家の中に過度ともいえる装飾や曲線の階段など様々な技法がちりばめられているところ、
また改修がいつまで続くかわからないというところから、
スペインの建築家ガウディになぞらえてその名で呼ばれるようになりました。

尾道空き家再生プロジェクトの中心となっているのは、この「ガウディハウス」を買い取った現在の所有者です。
故郷の町に空き家が増えて、街並みが崩壊しつつある話を聞きつけ、
取り壊されるくらいなら自身が買い取る!とこのガウディハウスを購入しました。

25年間空き家となっていたことで朽ち果てた部分がありながらも、
芸術的、歴史的遺産として価値があると感じさせる独特の造りが魅力的な物件でした。

建築士の旦那様と共にセルフリノベーションを進めていき、その様子をブログで発信するうちに、
興味を持った人々が集まってきました。

2.資金調達

その中には移住希望者もでてきてその橋渡しを考えるうちに、空き家再生事業が立ち上がる流れとなっていきました。

空き家再生事業には、資金面での困難がつきものです。
このプロジェクトの場合も、建築士自身の手によるセルフリノベーションからスタートし、
ボランティアさんの協力、廃材利用などで進めてきましたが、
ゲストハウス事業をスタートするにあたり、資金調達方法としてNPOで借入もしました。

事業は軌道に乗り2018年3月現在では全収益の7割をゲストハウスから得られるようになりました。
また、若者や移住者の働く場所としての役割も果たせるようになり、
このゲストハウス事業で培った経験から、大型物件「みはらし亭」にも着手することになりました。
大正10年に建てられた絶景が望める崖っぷちに建つ別荘建築です。
このプロジェクトは建築物だけでなく、その背景にある尾道の茶園(さえん)文化の研究もスタートしました。

空き家再生が文化の研究にまで発展していっているのです。

この物件の修繕に不足した資金は、クラウドファンディングに応募し、241人の支援者により300万円を集めました。
こうした一連の空き家プロジェクトを進めているうちに、後回しになっていたガウディハウスの修復に関しても
2019年5月までに100万円を集めるクラウドファンディングが実施されています。

尾道の事例は、空き家プロジェクトとしてだけ注目されるのではなく、
芸術や建築作品としての魅力を掛け合わせることで、人が集まりコミュニティが作られ
町並み景観をつくり、暮らし方にまでつながっていく素晴らしいシナジー効果を得ている例といえるでしょう。

空き家なうでは、今後も空き家に関する様々な情報を提供してまいります。
どうぞご期待ください!

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