空き家の増加と少子高齢化の関係とは?

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空き家増加の背景にある人口問題と少子高齢化は、
いまや空き家の増加に関わる問題というだけではなく、
文字通り社会問題として深刻さを増しています。

その数字を見ていきましょう。

2015年(平成27年)の国勢調査によると、日本の人口は1億2709万人です。
国立社会保障・人口問題研究所がこれを基に2017年4月に発表した全国人口推計の数字は、
衝撃的と言ってもいいほどの人口の減少を予測しています。
2053年には1億人大台を割り込み、ほどなく9,000万人台も割り込んでいきます。

 ・2015年 1億2709万人(国勢調査)
 ・2040年 1億1092万人
 ・2053年 9,924万人
 ・2065年 8,808万人

人口減少に伴って、人口構成も変わっていきます。
表のように、生産年齢人口(15~64歳)は2029年、2040年、2056年の各年に節目を割っていき、
2065年には3,000万人以上の減少となります。

 ・2015年 7,728万人 60.8%(全人口比)
 ・2029年 6,950万人 58.0%
 ・2040年 5,977万人 53.9%
 ・2056年 4,983万人 51.6%
 ・2065年 4,529万人 51.4%

一方、高齢者人口(65歳以上)は逆に確実に増えていきます。
2036年には全人口の3人に1人。
第2次ベビーブーム世代が高齢者となる2042年には実数は頭を打ちますが、
比率はじわじわと上がっていき、2065年には2.6人に1人が高齢者となります。

 ・2015年 3,387万人 26.6%(全人口比)
 ・2020年 3,619万人 28.9%
 ・2030年 3,716万人 31.2%
 ・2036年 3,808万人 33.3%
 ・2042年 3,935万人 36.1%
 ・2065年 3,381万人 38.4%

あくまでも推計ではありますが、このように、このまま手をこまねいていては
日本の人口減少と少子高齢化は確実に進んでいくのです。 


この問題については、様々な機関がレポートを発表しています。
その一つとして、経済財政諮問会議の下に設置された専門調査会
「選択する未来委員会」が2015年にまとめた報告を紹介しておきましょう。

この報告では、人口急減・超高齢化の問題点として次の4つを挙げています。

 (1)経済規模の縮小
 (2)基礎自治体の担い手の減少、東京圏の高齢化
 (3)社会保障制度と財政の持続可能性
 (4)理想の子ども数を持てない社会  

報告は、人口問題を切り口にして日本の未来を語っています。
特に冊子形式の「子ども向けダイジェスト版」は、この種のレポートでは珍しく、
大人でもビジュアルに読めるものに仕上がっています。

ぜひみなさんもこうした資料を参考にしてみてください。

空き家なうでは、今後もこうした社会問題を取り上げていきたいと思っています。
どうぞご期待ください!


【参考文献/参照サイト】
「空き家問題-1000万戸の衝撃」牧野知弘著/祥伝社新書
日本の将来推計人口(平成 29 年推計)」国立社会保障・人口問題研究所
選択する未来 子ども向けダイジェスト」選択する未来 委員会報告書
人口・経済・地域社会の将来像」内閣府

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