空き家でペットと共生

公開


1. ペットの飼育に関する意識と実態

平成22年の内閣府による動物愛護に関する世論調査に、ペットの飼育に関する人々の意識と環境について興味深い記載があります。

ペットが好きな人の割合は72.5%と非常に高い割合であり、61.4%の人が「生活に潤いや安らぎが生まれる」と回答、また「家庭がなごやかになる」(55.3%),「子どもたちが心豊かに育つ」(47.2%),「育てることが楽しい」(31.6%)など、肯定的な答えが多く、前回調査よりも値が大きくなっています。

しかし、家庭で犬や猫など、ペットを飼っているかどうかを尋ねたところ、飼っていると答えたのは34.3%、飼っていないと答えた人の割合は65.7%でした。



2. ペットを飼わない人の割合が高いのはなぜ?

ペットが好きで、好意的な感情を持っている人が多いにもかかわらず、実際には飼っていない人が多いのはなぜでしょう。

ペットを飼っていないと答えた人にその理由を尋ねたところ、「十分に世話ができないから」を挙げた人の割合が46.2%と最も高く,以下,「死ぬと別れが辛いから」(37.0%)が続いています。
そして3番目の理由は「集合住宅(アパート・マンションなど一戸建てでないもの)であり,禁止されているから」(25.2%)という住環境による制約があることが挙げられていました。

年齢別の内訳をみると、「死ぬと別れが辛いから」を挙げたのは60歳代のシニア層が多く、「集合住宅であり,禁止されているから」を挙げたのは20代、30代の若年層でした。


3. ペット可の賃貸物件の現状

多くの人がペットと生活することを肯定的にと捉えているにも関わらず、多くの若年層が住居の制限からペットを飼うことができないと言っていることがわかりました。

では、若年層が多く住む都市部でのペット飼育可能な賃貸物件の現状はどうなのでしょうか。2016年5月時点の状況について触れられているサイトによると、東京23区の賃貸物件のうちペット可の物件は12%程度だそうです。

ただ、ペットを飼うにはある程度の広さや部屋数が必要であると考えると、選択肢は非常に狭くなることが考えられます。
そもそもペット可の物件が少ないのはどうしてでしょうか。

あるサイトによると、オーナーがペットによる匂いや鳴き声などによる入居中の住民同士のトラブルや、新たな入居者に敬遠されるのではないかということを危惧することが要因としてあるそうです。


4. 動物愛護の観点から

先に引用した「動物愛護に関する世論調査」に、飼えなくなったペットの処置についての意識調査も行われていますが、「飼えなくなる」事情の中には転居先でペット可の賃貸住宅が見つからないケースも相当数あるのではないでしょうか。

ペットと一緒に引っ越すことができる環境が整えば、泣く泣く手放す飼い主も減り、結果的にペットの殺処分数も減るのではないでしょうか。


5. 空き家とペット共生

尾道市空き家バンクの募集サイトではペット可の物件が多く掲載されています。実際、この港町の路地では自由に歩き回る猫の姿を見かけます。

尾道を観光客や新しい住人を引き付ける魅力の一つが「猫のいるまち」なのです。
空き家をペット可の物件とすることは、入居希望者を引き付ける大きな魅力となるでしょう。

ペットの飼育については、私たち自身の意識も変わってきているのではないでしょうか。
高速道路沿いのサービスエリアにはドッグランが併設されていたり、街角にリードホルダーのあるカフェがあったり、ペット関連の様々なサービスが増えています。
一方でペット可の住宅供給は、まだまだといったところでしょうか。


6. 空き家対策にペット共生賃貸住宅

単身者やこどもがいない共働き世帯がペット可物件を希望する割合が高いそうで、人とペットが気兼ねなく暮らせる住まいとして「ペット共生型賃貸住宅」が登場しています。
また、空き家をペット共生住宅としてリノベーションした、単身者向けのシェアハウスもあります。

ペットの好きな人が集う空間をシェアハウスという形で提供しているものですが、複数の人がペットの飼育に関わることができれば何時間もひとりで留守番をさせる心配もなく、ペットにとっても幸せな住環境となるのではないでしょうか。

空き家の多いコミュニティは、新しいまちを再生できる可能性を秘めています。
ペット共生コミュニティはまち再生の一つの方向性を示していると思います。





空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。

●空き家オーナー様必見!空き家見廻り隊●

空き家を持っているが、場所が遠くてどうなっているか心配。
実家を相続したが、草ボーボーだとご近所の目が…
無人の実家の郵便受けがいっぱいだと、放火されそうで怖い。
など空き家の所有者として心配事はたくさんあります。

そんな悩みの解決にナビットの「空家見廻り隊」をご利用ください!

詳しくはコチラ

あわせて読みたい