空き家の維持費を算出してみた

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阪神大震災に遭遇して近くに建て替えて引っ越した我が家。もう24年経ちました。

木造一戸建て。160㎡の敷地に延べ130㎡の2階建ての居宅。
すでに法定耐用年数22年を過ぎており、子どもや孫たちが住んでいた2階の2部屋も空き室。

ふと「この家もいずれ空き家になって子どもたちのお荷物になるのだろうか」との思いが頭をよぎります。
その前に何とかしたいという気持ちはあっても、なかなか腰が上がりません。

しかし空き家の処分には、建築年数、人が住まなくなってからの年数、耐震基準の不適合など様々な制約がついてまわります。


1.空き家の維持費はどのくらいかかるのか?


この家が空き家になったら、一体どれくらいの維持費がかかるのだろうか。

そこで、我が家がいま払っている固定資産税や火災保険などの数字をベースに、
空き家になったらかかる維持費を計算してみることにしました。

もちろん空き家の維持費には多くの項目があり、すぱっと計算出来るものではありません。
あくまでも一つの事例の試算にすぎませんが、やってみる価値はありそうです。


2.固定資産税・都市計画税

1月1日時点の所有者にかかる、この税金。
人が住んでいても空き家でも同じようにかかります。免れることは出来ません。

我が家の場合、固定資産税は「建物の評価額×1.4%+土地の評価額×6分の1×1.4%」で、86,700円。

都市計画税は「建物の評価額×0.3%+土地の評価額×3分の1×0.3%」で、27,200円。

1年間に合計113,900円かかります。

仮に家屋を解体して更地にすると、土地に適用されていた優遇措置がなくなるので税額は29万円余にハネ上がりますが、
空き家のままと仮定して話を進めます。


3.火災保険

現在、全労済の「住まいる共済」(火災共済・自然災害共済)に加入しており、保険料は19,800円。
空き家には放火など空き家特有のリスクがあり、人が住まなくなっても火災保険は必須です。

以下の条件を考慮して、4万円くらいの保険料を見込みます。

①20年以上、あまり条件を変えずに継続してきたこと

②空き家の場合、火災保険は店舗など一般物件扱いとなり保険料も高くなること

③近隣への何らかの迷惑を想定して施設賠償責任保険を付けること


4.光熱費


空き家でも、時々電気や水を使うため、電気と水道は基本料金が維持費としてかかることを見込んでおきます。

概算で月800円程度、年間1万円とします。


5.管理費

人が住まない空き家は老朽化のスピードが早くなります。

「空家等対策の推進に関する特別措置法」による特定空き家に指定され解体という事態を避けるには、
ある程度の修繕費を覚悟する必要があります。

子どもたちの現況を見ると、きっと空き家の維持管理には手を焼くことでしょう。

そこで、NPO法人空家・空地管理センターなどの管理サービスを利用する費用も見込まねばなりません。
同センターの「しっかり管理」を契約して空き家を月1回訪問してもらうメニューの場合、年間約5万円の出費となります。


6.年間で合計いくら?

■固定資産税、都市計画税 113,900円
■火災保険 40,000円
■光熱費  10,000円
■管理費  50,000円

以上を合算すると、年間で合計213,900円となります。

最初にも述べましたが、これはほんの一例にすぎません。

国土交通省が2013年住宅・土地統計調査(総務省)の戸建て住宅の空き家所有者を対象に行った「空き家実態調査」によると、
1年間の空き家の「維持管理に要する費用」は以下のようになっています。

■50万円以上 2.2%
■20万円~50万円未満 10.0%
■10万円~20万円未満 14.7%
■5万円~10万円未満 15.2%
■3万円~5万円未満 13.6%
■1万円~3万円未満 14.1%
■1万円未満  9.8%
■かかっていない  11.4%

10万円以上かける人の割合は4分の1を少し超える程度と意外に低いですね。

10万円未満の人が半数強、全く費用をかけず放置している人が1割以上もいます。

213,900円というのは案外手堅い数字なのかもしれません。


空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。








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