京町家の空き家を大学のキャンパスに変身させて町おこし

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京都で増えている京町家の空き家を大学のサテライトキャンパスに利活用して、町おこしにつなげようと、9月から11月にかけて3つの大学が相次いで町家キャンパスを開設しました。

町ぐるみで空き家を活かす活動は、NPO法人尾道空き家再生プロジェクトをはじめ全国各地で展開されていますが、大学の多い古都・京都での京町家をめぐるユニークな動きは、伝統ある京町家の保存に取り組む京都市にとっても追い風。

条例をつくって、この動きを支援しています。


1. 京都女子大学・KOMEGLAキャンパス

2020年の11月4日、国の重要文化財である杉本家住宅(下京区)の旧米蔵を利用した京都女子大学(東山区)の「KOMEGLAキャンパス」の開所式が行われました。

杉本家住宅は築150年。
9代目当主でフランス文学者の杉本秀太郎氏(故人)が同大学で教鞭を執っていた縁で実現しました。

キャンパスは約25㎡の広さ。
大学の街中フィールドワークの拠点として、またゼミや成果発表の場として活用されており、12月には京都女子高等学校が京都女子学園創立110周年企画展をここで開催しています。


2. 京都光華女子大学・富小路まちやキャンパス

2020年10月30日、中京区富小路御池にある町家の空き家を活用した光華女子学園京都光華女子大学の「富小路まちやキャンパス」がオープンしました。

建物は築100年以上、茶室や和室など4部屋で延べ67㎡の広さ。同学園の幼稚園児から大学院生までが京都の歴史・文化・産業などを学び、地元と連携した体験教育や社会人のリカレント教育(学び直し)の拠点として活用しています。


3. 京都産業大学・町家学びテラス・西陣

京都産業大学(北区)の「町家学びテラス・西陣」は2020年9月10日、上京区西陣地区に開設されました。

この町家は築100年。1階は学生や教職員の交流・ミーティングスペース、2階は起業家育成のためのレンタルオフィスStudio-128。
(株)ツナグムの企画・運営による町家オープンカレッジ(MOC)の拠点として利用されています。



4 . 龍谷大学・深草町家キャンパス

開設は2013年と先輩格のキャンパス。
授業や課外活動、地域連携に活用されています。

町家は1861年(文久元年)に建てられた小西邸で、母屋・離れ・米蔵のある木造2階建て。
建築基準法の適用を除外する「京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」の適用第1号に指定されています。


5 . 京町家の保全及び継承に関する条例

京都市の調査によると、2008~2009年に4万7735軒あった京町家は、2016年には4万軒余へと5600軒も減っており、別に調査不能の町家が2000軒近くもあります。

同時に空き家になった町家は5002軒から5834軒に増加しています。

このため、市は20017年に「京町家の保全及び継承に関する条例」を制定。
歴史都市・京都の歴史・文化そして町並みの象徴である京町家の保全を支援しています。

京町家の取り壊しが多い一方で、「京町家に住みたい」「京町家で」商売したい」とのニーズも高まっているからです。

京都市がつくった「京町家を未来へ」と題した冊子によると、京町家の定義は必須条件が「1950年(昭和25年)以前に建築された木造で、伝統的な構造を持つもの」とされ、伝統的な構造とは「3階建て以下、一戸建てか長屋建て、平入りの屋根(出入口が屋根の棟と並行する側にある)」と規定されています。

この他に「通り庭、坪庭または奥庭、格子、通り庇」などの中から1つという条件が加わりますから、かなり厳しい条件です。

条例では京町家を取り壊す場合は「届出が必要」としており、同時に

①相談体制
②活用方法の提案
③活用希望者とのマッチング

――などでバックアップをおこなっています。

空き家なうでは今後も空き家に関する情報、体験談をアップしていきます。
どうぞお楽しみに。

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